2011年12月11日日曜日

Tokyo Motor Show 雑感

12月7日、今日はお仕事でやって来ました。
平日なのでそんなに混んではいないだろうとタカをくくっていましたが、とてもそうではありません。















昨今の自動車の世界は大きく変わりました。
昔のモーターショーには、乗ってみたい、運転してみたい、その結果、欲しいという車が数多くありました。
その車を運転している自分を思い浮かべながら、それがたとえ今すぐには手に入らない車であっても、いずれ成功したら、とか、
何ヶ月分かの給料を貯めて、とか、そんなことを考えさせてくれるいわゆる“夢”のある車があったような気がします。

今や日本だけでなく世界中が省資源・省燃費に向かっているので、車も当然変わって来ていました。
何ていうのか、はっきり言って面白くない。
家電製品の一部になってしまった、とまでは云えないまでも、もはやそれに近い車も・・・。
いろんな事を考えさせられたモーターショーでした。

まずは、トヨタのブースから・・・。
新型の小型ハイブリッド「AQUA(アクア)」です。
運転席に座るのにも列を作っていました。
もうすぐ発売されるので、皆さん真剣な眼差しで見ておりました。
僕はどちらかというと、こういう遊びの車の方が好きですね。
「FJクルーザー」。今欲しい車のひとつです。
既に北米では出ていたものが、昨年12月に国内向けにも発売されました。
逆輸入車ではありません。国内生産です。日野自動車の工場で作られています。


さて、こちらは富士重工との共同開発の「86(ハチロク)」です。
少し前までは、富士重工の「F」とトヨタの「T」を取って、「FT86」と呼ばれていましたが、
このトヨタバージョンはただの「86」です。

一方こちらは、スバルバージョンの「BRZ」です。


この写真ではちょっとわかりにくいのですが、このホワイトはとてもいい色です。
いわゆる“パール”が入っているのですが、表面には艶がありません。
クリスタルな輝きがないだけに、白い車なのに品のある精悍さがあります。
“ホワイトパールデニム”といった呼び名が合うかもしれませんね。

そして、車そのものにはあまり興味がないのですが、その技術に興味があったメルセデス・ベンツです。
ヨーロッパのメーカーと日本のメーカーとは、環境への考え方が違います。
かつて、某都知事がディーゼルを親の仇のように言ったがために、国内からはディーゼル乗用車がなくなってしまいました。
ディーゼルというと、振動が大きい、パワーがない、排ガスが黒い、排ガスに含まれる粒子が喘息の元になるなど、
マイナスの部分ばかりが強調され日本では何かと悪者扱いですが、ヨーロッパではその逆です。
ディーゼルの排ガスには、地球温暖化の原因となる二酸化炭素が殆ど含まれず、そして、燃焼効率もいい、として
ディーゼルエンジンは小型車を中心にますます増える傾向にあるようです。
中でも、メルセデスのこの「BlueTEC」は排出ガスもキレイ、パワーもあって静かで燃費もいいという最新型のディーゼルエンジンです。
ベンツというと、どうしても“その筋の人達”の乗る車というイメージが湧いて来てしまいますが、このディーゼルなんかちょっと知的ですね。
これは理屈で乗る車です。

*番外編*

ヤマハのブースで見つけた125ccのバイク、「もえぎ」です。
近所のちょい乗りにいいかも。

そして同じくヤマハの「V-Max」。
近所のチョイ乗りなどには到底使える代物ではありません。高速道路をただひたすら真っ直ぐ前に走るだけ。
そもそもこのマッチョなボディはあまり好みではないのでね。
免許証を何枚も用意して乗らないとアブナイでしょう。
興味ナシです。


ところで、どうしても外観にばかり目が行ってしまいますが、意外と知られていないのが車の内部なんですよね。

このスケルトンモデル、ブルーのLEDがアイシンの製品です。
見てわかるように、いろいろな所、しかも重要な部分がアイシン製で、いってみれば車そのものがアイシンみたいなものです。
「アイシンなくして車は語れず」。
アイシンは恐るべし日本の企業です。

さて、ほんの一部を紹介しましたが、今回は本当に考えさせられました。
住居を含めた家庭の電気製品の中に車までが含まれてしまうという、
ひと昔前まではそれこそ夢のような世界、あまりに夢過ぎて当時は誰も見向きもしなかった世界が今まさに実現されようとしている中で、
太陽光や風力その他の自然エネルギーによる発電量がまだまだ少なく、電気自動車の電気は一体何によって作られたものなのかを思う時、
環境だ環境だ、と声高に叫んでいても、その一方の環境を犠牲にしないと片方の環境も守れないという事実もまたある訳で、
確かに自動車の進むべき方向は間違ってはいないでしょう。しかし、やはりバランスを取っていかなければならないとも思うのです。
いずれにしても、今は電気自動車でドライブを楽しもうという気には,「まだなれない」、と改めて感じさせられたモーターショーでした。



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