「秘湯」とは、そもそも“あまり人に知られていない温泉”、
“ちっとやそっとでは行く事のできない温泉”、のことだと思うのですが、
雑誌やテレビで紹介されることの多い昨今、ひとたびそのようなメディアで取り上げられてしまうと、
あまりにも有名になってしまって「秘湯」が「秘湯」でなくなってしまいがちですよね?
“秘湯だというから行ったのに、なぁに温泉はまるで「芋洗い」状態だったよ”という声もよく聞きます。
今回の温泉はどうか?
お盆休み直前の平日だったせいかそのようなことはありませんでしたが、
世間がお盆に入った今、どうなっているのかよくわかりません。
さて、それはともかく、実はここもメディアにはたっぷりと紹介されています。
ただ、大変行きにくい場所にあるため、それほど人は多くないようです。
でも、“秘湯の中では知る人ぞ知る、メジャーな秘湯”です。なんだ、そりゃ?
右側の建物のずっと先にある囲いの向こう側に露天風呂があります。
混浴です。ふふふっ。
近くで見るとこう。
硫黄の強い臭いがプンプンして、いかにも山奥の温泉場という雰囲気と
ゴロゴロした山肌がすぐそばまで迫っており、“ワイルドだろぉ~?”あれ?
ところで、一気に話は温泉にまで飛んでしまいましたが、
実際には簡単にここまで来られた訳ではありません。
この温泉は、地図を見ると国道から細い道をクネクネ辿って行った「ドン突き」にあります。
ここに来る前に寄った峠の駅から少し走ると、
まずこんな分かれ道があり、左へと進んで行きます。
正面の看板にもあるようにこれから先の道はとても狭く、車のすれ違いができる場所が多くありません。
昼でも暗い森の中の大変狭い道の連続です。ガードレールだって多くないんですから・・・。
ここからのあと3kmが大変です。
17%の勾配って、いったい・・・。
普段見掛けるのはせいぜい7~10%程度、
こんな標識を見たのは初めてですが、この程度でビックリしていたのではこの道を走ることができません。
次のカーブの手前にはこんな標識が・・・。
“スイッチバック”です。
わがランクルもこうしないと登れませんでした。
そしてお次はなんと・・・、
22%の勾配。
これ、どんな感じかと云うとですね、
フロントガラスの向こうには道がなく、空に向かって走って行く、という例えが適切かと・・・。
さすがのランクルもヒィヒィ云いながらの上り坂でした。
そしてようやく登り切った所に宿の看板が出現しました。あと500mです。
ところがこの500m、今度は下りの急坂です。
今までかなり緊張の連続だったので、坂を下る前にここでちょっと小休止を取ります。
登って来た方角を振り返ると、天気が悪かったせいもあり雲海が見えました。
こんな山奥なのにかなりの車が来ていますが、この駐車場に停めて5~6分程歩いて行きます。
奥の茶色い壁が温泉宿です。
この左奥に先ほどの露天風呂があります。いいお湯でした。
さて、次はこの下の方にある滑川(なめがわ)温泉へと向かいます。
滑川温泉は古くから湯治場として営業しており、現在でも長期の湯治に訪れる人も多いそうです。
日帰り入浴は露天風呂のみ、向こうの脱衣所に歩いて行きその向こう側の檜風呂に浸かります。
こちらがその檜風呂。想像していたよりもかなり小さく、そしてちょっと熱めのお湯です。
大粒の雨が降り出してしまったので今回はここで早々に引き揚げましたが、
紅葉の頃はたぶん景色がいいだろうと思われます。
この2ヶ所の温泉にはまた来てみたいと思います。次回も車ですね。
二輪はかなり危険と判断しました。
2ヶ月程前にバイクでここを目指し途中のトンネルを抜けた所で雨に遭い、
そこからさらに先に行けなかったのはたぶん、
“ここはバイクで来る所じゃない”、という「お告げ」だったのかもしれません。
凄い!電車じゃなく車のスイッチバックがあるなんて知りませんでした。
返信削除確かにランクルだと、キツそうなコーナーですね。
(ランクルだと「ショートカット」出来そうな車高ですが)
相変わらずの奥行感、いい写真ですね(^_^)
今回はランクルの配置に唸りました!
いやぁ~、すごい道でしたよ。
削除今度行った時にはこのコーナーを是非ショートカットしてみたいですね。
道が狭く車を停めて写真を撮ろうとして
後続の車の邪魔になってはいけないと思い、
あそこまで進めた所で道幅に多少の余裕があったので
たまたまあの場所に停められただけです。
とてもではありませんが、
「配置がどうのこうの」を考えている余裕はありませんでした。
そんな写真をお褒め下さってありがとうございます。