果たしてボク達は、“感動”に関する言葉を一体いくつ持って(知って)いるのだろうか?
「感動した」「すごい」「素晴らしい」「ビックリした」「震えた」・・・。意外と少ないものである。
どちらかというとこれらは、感動した時の事を後になって冷静に表現した言葉であって、
今まさに感動しているという時には言葉など到底浮かんで来ないものである。
だから、ビートルズが初めてこの世に出て来た時、
女の子たちはワーワー、キャーキャーと言葉にならない言葉(らしきもの)を発し、
失神してオシッコを漏らしてしまったのだ。
そう、本当に感動したら言葉なんて出ない。いや、必要ないのかもしれない、と思う。
だから“感動”に関係する言葉が少ないのにも妙に納得がいくような気がする。
さて、それはそれとして、ポールが遂に東京にやって来た。
そして、“Out There Japan Tour”最終日、東京ドームは満員となった。
年齢層は明らかに高い。
周りを見渡すと、老眼鏡と白髪頭に禿げ頭、シワくちゃおばさんばかりである。
そう、この人達はボク達より若干上の世代、生のビートルズをちゃんと見た世代なのだ。
ポールも今年で何と71歳、それでワールドツアーだと?
何てパワフルな爺ちゃんなんだろう、と思ってしまう。
この夜も何曲歌ったんだろう?休みなしで約2時間40分、
周りは、やれ心筋梗塞だ、脳溢血だ、心臓マヒだ、という歳なのに、である。
まぁ、そんな心配などすることもない元気な生のポールの歌を間近で聞くことができて嬉しかった。
ステージにいたのは紛れもなくビートルズのポールであり、ウィングスのポールであった。
ビートルズ時代の曲もウィングス時代の曲もほぼオリジナルのままでの演奏、もちろん、歌も当時のキーのままだ。
歳を取ると高音が出にくくなるものだが、何ら引っ掛かることもなく歌い上げてしまうのだからオドロキである。
一方、このアリーナ席のオジさんオバさん達もまたオドロキに関しては決して引けを取っていない。
何と彼らは演奏が始まると同時に全員が立ち上がってしまったのである。
そして、とうとう最後まで3時間近くも立ち上がったままだったのだ。何というパワー!
“Hey Jude”の大合唱の頃には、そのパワーがいよいよピークとなり・・・、
アンコールで“Yesterday”、そして雰囲気が一変して“Helter Skelter”へと続いていったのだった。
それにしても・・・、
やっぱりポールはビートルズ時代からこうしたライブを続けて行きたかったのだと思う。
そして、これをまさかライブで?という曲も見事に演奏してくれたのもオドロキであった。
ベースをアコースティックギターに持ち替えたり、ピアノを弾いたり、と、
ポールは天才なのか?
いや、“天才”などという言葉はあまりにもありきたりで、使えば使うほど底が浅くなって来るような気がする。
そう、言葉がとても安っぽくなってしまうのだ。
ここはどちらかというと、“怪物”という表現の方がピッタリ来るように思う。
「ポール・マッカートニーは怪物である」
尊敬と親しみと御礼を込めてそう言わせてもらおう。
素晴らしいライブを本当にありがとうございました。涙が出ました。
いいないいな。
返信削除生ヘルタースケルターを聞きたかったです。
羨ましすぎるので、これから大音量でビートルズナンバーを
ベース弾いて寝ます。
それじゃ足らないのでwings時代のバンドオンザランなども
メドレーで弾いちゃいます。
あ〜それでも足りない足りない。((p(>Д<)q))
無理してでも行って良かったですよ~。
削除普段CDでしか聞けない曲を生で聞くことができたんですから、
こりゃぁ最高でした。
でも、行けなくてもビートルズからウィングスのナンバーまで
ベースで弾いちゃおうなんてことの方が
ボクには何とも羨ましく思えます。
楽器を弾けるって、やっぱ、いいないいな~。