いやぁ、今日は気持ちのいい天気でしたねぇ~!
こういう日にわざわざ都会の人混みに入って行くことがとても苦手なボクは、
ひたすら郊外へと出掛けて行きます。
ということで、久し振りに栃木の蕎麦を食べに行きました。
暑くもなく、かと言って涼し過ぎず、まさにツーリング日和です。
昔よくあった「ドライブイン」だって?そう、一応名前だけは、ね。
そして店構えは、というと、暖簾がなかったら何屋さんだかわからないきったねぇ建物です。
しかしですね、これでもちゃんとした蕎麦を食べさせてくれるれっきとした蕎麦屋さんなのですよ。
だいたい、店構えで美味しいか美味しくないかなんてわかりませんよね?
いかにも「蕎麦屋さん」という建物でないと美味しい蕎麦が食べられないって?
それはウソです。
まぁ、何はともあれ、店に入ってとりあえず蕎麦を注文します。
まだ午前10時半、ちょっと遅い朝食という感じですね。
まず、お茶(かなり出涸らしでしたが)が運ばれて来ます。これをすすりながらできて来るのを静かに待ちます。
くれぐれも言っておきますが、こんな風に箸を握り締めて“カァチャン腹減ったぁ~”とか“父ちゃんまだぁ~”などと
躾の悪いクソガキのような真似をしちゃぁいけません。
間が持たないようなら店の中をキョロキョロしてもいいでしょう。何か面白い発見があるかもしれないですよ。
暫くして注文の蕎麦が来ました。
シンプルです。これぞ「もり蕎麦」、手打ちです。
さて、これから食べる訳ですが・・・、
まず「ワサビ」は汁に溶いてはいけません。
ワサビは食べる都度、箸にちょっとだけ付けてそのまま蕎麦をつまみます。
一口で食べられる量をつまんで、先の方三分の一程度を汁につけて一気にすすり上げます。
ここで目一杯蕎麦をつまんで汁にどっぷりと「ドブ漬け」して、
口に入り切れない部分を歯で切って汁猪口に戻すようなお行儀の悪いことをしてはいけませんですよ。
食べ方が美しくありませんからね。
ワサビを溶かずに蕎麦と一緒に食べることで、ワサビと蕎麦の両方の香りと汁のだしを同時に味わうことができるんですね。
ワサビを汁に溶いて「ワサビ汁」にしてしまっては、汁の美味しさもワサビの香りもなくなってしまうという訳です。
さて、ここまで「ネギ」の話を全くしませんでしたが、それは、ネギを使うのは一番最後だからです。
ネギはとても香りが強いので、最初に入れてしまうとだしの香りも蕎麦の香りも消してしまいます。
ということで、はい、綺麗に食べ終わりました。でも、ネギだけが残っていますね。
別に、ネギが嫌いだからではありませんよ~。
ここまで来ると汁もだいぶ減っていますが、食べ終わったらここでネギを投入。
そして、そこに蕎麦湯を注いで、ネギの香りを楽しみます。
冷たい蕎麦は身体を冷やすので、ワサビとネギで温め直すという昔からの「知恵」なんですね。
と、前回ここに来た時に店主から教わった正しい蕎麦の食べ方を書いてみました。
ボクも教えてもらうまでは間違った食べ方をしていましたが、
こうして正しいやり方で食べてみると、蕎麦はもちろんの事ですが、
薬味であるワサビやネギの存在感が増して美味しく頂けることがよくわかります。
さぁて、これであなたも明日からはちょっとした「蕎麦通」になれるかも・・・。
でも、さすがに「もり1枚」だけではすぐに“腹が減ったぁ~”ので、
帰りに味噌ラーメンと餃子を食べてしまいました。
天ざるの大盛にしとけば良かった・・・。